最近よく話題に上る食品ロス問題ですが、これは国内だけでなく全世界で注目されている課題です。特に食品廃棄物の増加が近年問題となっています。
そんな中、日本国内では食品ロスを減らすためのさまざまなアプリやウェブサイトが開発されています。この記事では、そうした食品廃棄物を回収するアプリや、食品ロスを削減するためのおすすめアプリ・ウェブサイトをご紹介します。
この記事は、食品ロス削減に貢献したい方や、お得に食品を手に入れたい方に最適です。最後までご覧ください。
無料で食品廃棄物を入手できるアプリはある?
食品廃棄物には、まだ消費期限が切れていないにもかかわらず廃棄されるものが多くあります。特にコンビニなどでは、「3分の1ルール」という食品の鮮度を保つためのルールに従って販売され、期限を過ぎた商品は廃棄されます。
このような食品廃棄物を無料で提供するアプリやウェブサイトを調査したところ、いくつか見つかりました。
無料で食品を提供するアプリ
日本国内だけでなく、世界各地でも食品ロスを減らすためのアプリやウェブサイトが開発されています。いくつかのアプリを詳しく見ていきましょう。
Olio(オリオ)
イギリスで利用できるOlioは、余分な食材や不要になった衣類、読了した書籍などを無料で他のユーザーと交換できるアプリです。
セカンドハーベスト
セカンドハーベストは、食品の支援を受け取ることができるサイトです。フードパントリースタイルで、予約制で食品を選ぶことができます。多種多様な食品を提供しており、パン類や生鮮食品、冷蔵・冷凍品も充実しています。
釣割
釣割は、釣りゲームに参加することで無料で魚を手に入れることができるユニークなサイトです。提供される魚にはタイやブリ、カンパチ、ヒラメなどが含まれています。
食品ロス削減のための無料食品提供サイト
食品ロス削減に特化した無料食品提供サイトとしては、らでぃっしゅぼーややフリフルなどがあります。これらのサイトは誰でも簡単に利用可能で、スーパーで購入するよりも安価で食品を手に入れることができます。
節約を考えている方に特におすすめです。
食品廃棄物の現状
農林水産省のデータによると、世界全体で年間約13億トンの食品が廃棄されています。日本国内の食品廃棄量は年間約612万トンにのぼり、これを一人当たりに換算すると、毎日一膳分のご飯を捨てていることに相当します。
このような状況から、食品廃棄の削減に向けた取り組みが強化されています。
持続可能な開発目標(SDGs)と食品廃棄の関連性
食品廃棄とは、食べられる状態なのに捨てられてしまう食品のことです。この問題は、持続可能な開発目標(SDGs)の中でも、「責任ある生産と消費」を目指す目標12に特に関連しています。
SDGsでは2030年までに貧困撲滅や地球環境の保全を含む17の目標を掲げています。
食品廃棄を減らすためには、消費者の意識改革、食習慣の見直し、企業のサプライチェーンの最適化、行政の支援などが求められます。
これらの目標を達成するためには、店舗や個人の協力が不可欠です。
食品廃棄が引き起こす問題
日本においては、年間約612万トンの食品が廃棄されており、その内訳は事業者から328万トン、家庭から284万トンです。事業者からの廃棄量が多いと考えられがちですが、家庭からの廃棄量もそれに匹敵します。
廃棄された食品は通常焼却されることが多く、その際に発生する二酸化炭素が問題です。二酸化炭素は温室効果ガスの一つで、食品廃棄の増加は地球温暖化を加速させる原因となります。
さらに、豊富な食料生産にも関わらず、発展途上国では飢餓問題が解決されていません。食品廃棄が続けば、世界の食料バランスが崩れ、飢餓に苦しむ人々が増えてしまいます。
食品廃棄の主な原因
食品廃棄が発生する主な原因は過剰生産です。生産段階で必要以上に生産されることが多く、加工や流通、消費段階でも廃棄量は増加します。
加工段階では、生鮮食品の外観品質基準が厳しく、基準に適合しない商品は廃棄されやすいです。リユースやリサイクルが望ましいものの、コストの関係で廃棄されることが多いです。
小売り段階では、大量展示や多様な品揃えにより、消費されない食品が出てしまいます。さらに、消費者による無計画な購入や廃棄の容易さも、食品が余り廃棄される原因となっています。
フードロス削減アプリの概要
フードロス削減アプリは、安価に提供される商品を通じて食品廃棄を減らすサービスです。安く提供される理由には、短い賞味期限、パッケージの印刷ミスや小さな傷、季節限定商品の在庫過多などがあります。
これらの商品は品質に問題はないものの、上記の理由で通常の流通ルートから外れることがあります。消費者にとっては、価格面でお得に購入できるチャンスですが、賞味期限や購入数量には注意が必要です。
また、アプリによっては別途配送料がかかる場合があるので、購入時には確認が必要です。
フードロス削減におすすめのアプリ
Let(レット)
レットは日本最大級のフードロス削減サービスで、余剰在庫や型落ち品、見切り品、B級品、規格外品など「訳あり品」を取り扱っています。食品だけでなく日用品や美容品、家電製品も提供しています。
利用料金は無料で、会員登録が必要です。支払い方法にはクレジットカードやコンビニ支払いが可能で、便利な配送サービスも利用できます。
食べチョク
食べチョクは、生産者から直接新鮮な食品を届けるオンライン通販サイトです。鮮度が保たれた状態で届けられるため、消費者は新鮮な食材を楽しむことができます。
また、生産者と直接コミュニケーションを取ることが可能で、感謝の気持ちを伝えることもできます。
食べチョク|産地直送(産直)お取り寄せ通販 – 農家・漁師から旬の食材を直送 (tabechoku.com)
WakeAi(ワケアイ)
WakeAiは、コロナ禍で影響を受けた事業者を支援するサービスです。「買って応援、食べて応援」というスローガンのもと、日本全国の食品を産地直送でお得な価格で提供しています。
定期的にチャリティーショッピングも行われています。
Kuradashi(クラダシ)
Kuradashiは、賞味期限が近い食品を中心に取り扱うオンラインサイトです。廃棄される予定の商品を掲載し、利用者は通常よりもお得に購入できます。
売り上げの一部は社会貢献団体に寄付され、購入することで社会貢献にも繋がります。
おトクな買い物でフードロス・食品ロス削減|Kuradashi(クラダシ)
ポケットマルシェ
ポケットマルシェは、生産者と消費者を直接結ぶオンライン市場です。新鮮な食材を生産者から直接購入し、産地からの直送が可能です。
生産者と直接やりとりをし、食べた感想や調理方法を共有することができます。
ポケットマルシェ|産直(産地直送)通販 – 旬の果物・野菜・魚介をお取り寄せ (poke-m.com)
TABETE(タベテ)
TABETEは、近くの店舗から食べたい商品を検索し、クレジットカードで簡単に決済できるフードロス削減サービスです。指定した時間に店舗に行き、商品を受け取るだけの簡単な利用方法が特徴です。
TABETE – 食品ロスを削減するフードシェアリングサービス
No Food Loss / fuubo(フーボ)
No Food Lossとfuuboは、フードロスを再流通するための無人販売機です。全国に設置されており、クレジットカードで簡単に商品を購入できます。
フードロスの流通データを元にCO2削減効果を数値化することも可能です。
【公式】SDGsを実現するフードロス削減ボックス「 fuubo(フーボ) 」 (fuubo-nofoodloss.com)
フリフル
フリフルは、規格外の農作物や加工品を販売するサイトです。市場に出なかった規格外品を取り扱い、生産者の収益増加に貢献しています。
市場の安定化にも努めているサービスです。
フリフルとは| 【フリフル】フードロス削減|規格外品プレゼント|SDGs|食品ロス (furifuru.com)
食品ロス削減に役立つおすすめウェブサイト紹介
食品ロス削減の取り組みは、アプリだけでなくウェブサイトを通しても行われています。ここでは、手軽に食品を購入し、食品ロス削減に貢献できるウェブサイトを紹介します。
ロスカット
ロスカットは、大阪府と協力して食品ロス削減に取り組むオンラインショップです。2019年には「大阪食品ロス削減パートナーシップ」に認定され、消費者と生産者を繋ぐプラットフォームとして機能しています。
お菓子や加工肉、魚、飲料など様々な商品を取り扱っており、特にスイーツや料理を楽しむ方におすすめです。ウェブサイトの他にアプリでも提供されているので、使いやすい方を選べます。
食品ロス・フードロスをゼロへ|【通販】 ロスゼロ公式オンラインショップ (losszero.jp)
豊洲市場
豊洲市場は、マグロを始めとする新鮮な魚介類や野菜、果物などが毎日入荷される有名な市場です。大量入荷の中で売り手が見つからない商品や見た目に傷がある「訳あり品」も多く存在します。
このウェブサイトでは、焼き芋やズワイガニ、天ぷらなど多種多様な食品をお得な価格で購入できます。
フードロス削減 食品ロス 通販|訳あり食品をお取り寄せ|豊洲市場ドットコム (tsukijiichiba.com)
タダヤサイ
タダヤサイは、その名の通り無料で野菜を提供するウェブサイトです。規格外の野菜や廃棄しなければならない野菜を、農家から直接無料で入手できます。
一部のオファーでは、実際に畑に収穫に行くこともあります。野菜だけでなく、きのこや果物、お茶も無料で提供されており、節約を考えている方に最適です。
タダヤサイ / 産地直送の野菜をタダでもらえる!農作物通販サイト (tadayasai.com)
tabeloop(たべるーぷ)
tabeloop(たべるーぷ)は、「食品ロス」と「エシカル消費」をテーマにしたサービスで、オーガニック野菜や果物、海産物、訳あり品などを販売しています。限定数量の1円販売商品やお得な商品もあり、食品ロス削減に積極的に貢献できます。
会員登録は無料で、商品の出品や購入が簡単に行えます。購入代金の一部は飢餓撲滅に貢献する団体に寄付されます。
TASTE LOCAL(テイストローカル)
TASTE LOCAL(テイストローカル)は、高級レストランや料亭で提供される料理を自宅で楽しめるサービスです。魚、肉、スイーツなど多様なジャンルの商品を取り揃え、地域の伝統やおいしさを重視したオンラインストアです。
ウマイモンドットコム
ウマイモンドットコムは、株式会社食文化が運営するグルメサイトで、生産者が丹精込めて育てた食材を消費者にロスなく提供することを目標としています。静岡産のメロンや北海道産のたらこなど、希少な食材も取り扱っており、美味しい食材をお得に入手したい方におすすめです。
食品ロス・フードロス削減に貢献します|うまいもんドットコム (umai-mon.com)
コンビニの廃棄食品に関する取り扱い
コンビニでアルバイトを経験した方なら、弁当などの廃棄処理を目にしたことがあるかもしれません。しかし、店長やオーナーの許可なしに廃棄食品を持ち帰ることは法的に認められていません。
許可なく持ち帰ると、窃盗罪や業務上横領の可能性があります。ただし、個人経営のコンビニでは、商品の取り扱いが店長やオーナーの判断で行われるため、廃棄食品をもらうことが比較的容易な場合もあります。
食品ロスサービスの利点
食品ロスサービスを利用することで、店舗と消費者の双方にメリットがあります。
- 店舗と利用者が共に食品ロス問題への社会貢献に参加できます。
- 店舗は食品ロスを減らすことで利益向上やブランドイメージの向上が期待できます。
- 消費者は安くて質の良い食品を手軽に手に入れることができます。
このように、お互いに損をしないシステムであるため、食品ロス削減活動への参加や貢献を検討する価値があります。
よくある質問:廃棄食品を入手できるアプリについて
- コンビニで廃棄される食品を入手できるアプリはあるのでしょうか?
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現時点では、コンビニの廃棄食品を入手する専用のアプリは存在しません。
- Tabeteアプリとは何ですか?
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Tabeteは、飲食店の売れ残った食事を購入できるフードシェアリングサービスのアプリです。廃棄される予定の料理を手頃な価格で提供します。
- 世界での食品廃棄量はどの程度ですか?
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世界では、年間約13億トンの食料が廃棄されています。これは年間生産量の約3分の1に相当します。
- Tabeteアプリの利用料金はいくらですか?
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Tabeteアプリの登録自体は無料ですが、食品を購入する際には料金がかかります。購入費用は最大680円までとされています。
結論:食品ロス削減アプリの活用方法
食品ロス削減は国内外で積極的に推進されている取り組みです。現在はまだ認知度が低いかもしれませんが、食品ロス削減のためのサイトやアプリの普及は近い将来実現するかもしれません。
お得に食品を購入したい方、社会貢献を目指す方、地元の新鮮な野菜や魚介類を楽しみたい方は、ぜひこれらのサービスを利用してみてください。
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