「パーカー」と聞くと、多くの人はフード付きの服を思い浮かべるでしょう。しかし、それが必ずしもチャック付きであるとは限りません。
ファッションの専門家でなければ、これらの違いを見分けるのはなかなか難しいものです。そこで、この記事ではパーカーと似ている他の上着の特徴を、詳しく解説します。
これを読めば、各アイテムの違いがはっきりと理解できるはずです。
【この記事で学べること】
フードのないパーカーの正式な名前
パーカーと他のトップスの見分け方
パーカーの種類
【フードのないパーカーの正式な名前】一般的には「スウェット」または「トレーナー」として知られる
フードがない上着は、一般的に「スウェット」や「トレーナー」と呼ばれています。これらは、素材によって2つのタイプに分けられます。
どちらもスウェットと分類されますが、通常、
- コットン製を「スウェット」
- ポリエステル製を「トレーナー」
と呼ぶことが一般的です。
これらの特徴を以下に説明します。
トレーナーとは何か
トレーナーは、厚手のコットン素材で作られた、袖と襟がゴムで絞られた服のことです。ラグラン袖(肩から袖にかけて斜めに縫い付けられた袖)が特徴的で、「sweatshirt」という英語の名前が付いています。
この名前は、その吸水性の高さを表しています。トレーナーという言葉は、「トレーニング用のシャツ」が短縮されたものです。
スウェットについて
もともと「スウェット」とは、ある種の生地を指す言葉でしたが、時間の経過と共に衣服のカテゴリーとしても用いられるようになりました。「スウェット」と聞くとパジャマを思い浮かべるかもしれませんが、実際にはトレーナーと同じ服の種類です。
スウェットとトレーナーは同じ「sweatshirt」という英語の読みが共通しています。スウェットは、必ずしも上下セットでなければならないわけではありません。
「それでは、パーカーとは具体的に何を指すのか?」と思われるかもしれません。この疑問にお答えするため、次にパーカーについて詳しく説明します。
【パーカーの基本知識】重要なのはフードの有無!
パーカーを見分ける基本は「フードの有無」です。このシンプルなルールを覚えておけば、一般的な分類は可能です。
- フードがついている場合:パーカー
- フードがない場合:トレーナー
ただし、パーカーに対する理解には国によって違いがありますし、チャックの有無によっても呼び名が変わることがあります。これらの詳細を以下に説明します。
パーカーの定義とその起源
パーカーという言葉は、実はイヌイット語から来ています。これは、アザラシやトナカイの毛皮で作られたフード付きの防寒服を指します。
日本ではフードが付いていれば一般にパーカーとされますが、欧米では「暖かく厚い防寒着」というイメージが強いため、フード付きで厚手のアイテムをパーカーと考えることが多いです。
日本で言うパーカーは、欧米では”フーディ”と呼ばれることが適切です。
日本ではパーカーとフーディをほぼ同じ意味で使っています。
チャックの有無による名前の違い
フードがあれば、チャックの有無にかかわらず「パーカー」と呼ぶのが普通です。2つの異なるタイプのパーカーを例に挙げます。
- チャックなし:プルオーバーパーカー
- チャックあり:フルジップパーカー
どちらもパーカーですが、それぞれに特定の名前があります。首元から胸までのチャックがあるものは、ハーフジップパーカーとして知られています。
普段の生活でこれらの細かい名前を覚えておく必要はないかもしれませんが、ファッション業界で働いている方やその業界を目指している方には、これらの違いを知っておくと有益です。
【パーカーの種類とその着こなし方】
ジップアップパーカー
ジップアップパーカーは前面にジッパーが付いており、開閉可能なタイプです。プルオーバータイプではないスウェットパーカーも、このカテゴリーに含まれます。
また、ファスナーが半分の長さの「ハーフジップパーカー」も存在します。
ジップアップパーカーの着こなし
ジップアップパーカーの魅力は、ジッパーの開閉によって様々なスタイルが楽しめることです。例えば、ジッパーを開けてインナーを見せるレイヤードスタイルもおすすめです。
インナーにこだわり、鏡の前でジッパーの調整を試みましょう。
また、ジッパーを閉めることで寒さから守り、温度調節が可能です。
プルオーバーパーカー
プルオーバーパーカーは頭からかぶるタイプで、前面にファスナーやボタンがないデザインが特徴です。フードと前ポケットがあり、トレーナーのような印象を与えます。
アウターとしてだけでなく、インナーとしてもよく使われます。
プルオーバーパーカーは重ね着する際に厚みが出すぎないように注意が必要です。薄手の生地を選び、シンプルなデザインのアイテムと合わせることで、大人っぽい印象に仕上げることができます。
例えば、テーラードジャケットや上品なニット、カーディガンとの組み合わせがおすすめです。
マウンテンパーカーについて
マウンテンパーカーは本来、登山用に設計されたフード付きのジャケットです。過酷な山岳環境に耐えうる機能性と耐久性を備えています。
様々なデザインがありますが、アウトドア活動に適した特性が共通しています。
【主な特徴】
- ポケット:筆記用具や方位磁石などの小物を収納できるポケットがあり、マジックテープで固定できます。背中にはファスナー付きのポケットもあり、保温材として新聞紙を入れることもできます。
- 袖口のマジックテープ:風や雨の侵入を防ぐためにサイズ調整が可能なマジックテープがあります。
- ラグランスリーブ:動きやすい設計で、腕の動きを妨げません。
- 撥水加工のナイロン生地:雨や朝露を防ぐために防水性が施されています。
- ドローコード:フードやウエストのサイズを調節でき、手袋をしていても操作しやすい留め具が付いています。
- 色:万一の遭難時に発見されやすいように、原色や蛍光色が多く使われています。
街中でマウンテンパーカーを着る際は、過度にアウトドア風にならないよう、他のアウトドアアイテムを控えめにするのが良いでしょう。例えば、チノパンやスニーカーを合わせると、洗練されたストリートスタイルを楽しむことができます。
さまざまなパーカーのタイプ
ボタン開きパーカー
ボタンを使って前を開くことができるタイプのパーカーです。ジップアップやプルオーバータイプがよく見られますが、ボタンタイプも多様な選択肢として増えています。
ダブルジップパーカー
上下どちらからでも開閉できるダブルジップを備えたパーカーです。これにより、異なるスタイルの着こなしを楽しむことができます。
ボリュームネックパーカー
首元にボリュームを持たせたデザインのパーカーで、ファスナーを全て閉めると顔まで覆うことができ、防風効果も期待できます。
ダブルフードパーカー
フード部分が二層になっているデザインで、重ね着しているような印象を与えるパーカーです。
ノースリーブパーカー
袖のないパーカーで、夏場に涼しい装いとして最適です。
【まとめ】パーカーの見分け方
パーカーかどうかを判断する際の基本は、フードの有無です。スウェットやトレーナーとの違いも、フードがあればパーカー、なければトレーナーと考えて問題ありません。
近年、「フーディ」という名前も広く使われています。アパレル業界で働くことを目指す方は、これらの違いをしっかり把握しておくと良いでしょう。
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